全身性エリテマトーデス(SLE)悩み相談室
全身性エリテマトーデス(SLE)でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。
Q21. 23歳SLEで治療中の娘のことで相談です。1か月前から右ふくろはぎの腫れと痛みがあり、主治医に相談いたしました。血栓性静脈炎の可能性が高いということでしたSLEは足や肺にも血栓が起こるということでした。今回お伺いしたいのは、なぜSLEで血が凝りやすくなるのかということです。併せて治療法も教えてください。
A.ループス凝固因子というたんぱく質がSLEの5〜10%に出現します。これは、白血球が産生する免疫グロブリンというたんぱく質で、動脈や静脈に血栓を作ります。
下腿や肺の血管だけでなく、妊娠中であれば胎盤の血管を詰まらせたりします。そのためSLEの妊婦さんは流産の確率が高くなります。
血液検査で血小板の減少、部分トロンボプラスチン値の延長、梅毒スクリーニングテスト(VDRL)偽陽性などが特徴的です。
ヘパリンやワーファリンといった血栓予防薬で治療いたします。
次のページへ