全身性エリテマトーデス(SLE)悩み相談室

全身性エリテマトーデス(SLE)でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。

Q22. 40歳女性です。7年前に全身性エリテマトーデス(SLE)と診断されています。現在は、プレドニン、オメプラゾールを内服しております。2週間前から右の股関節に違和感を覚えました。徐々に痛みが強くなっています。動きは制限ありませんが、近所の整形外科でレントゲン検査いたしました。骨折など骨に異常はないとのことでした。右の大腿部や股関節を押さえても痛くはありません。全身性エリテマトーデス(SLE)の関節炎でしょうか?

A.結論から申し上げますと、全身性エリテマトーデス(SLE)の関節炎が股関節にくることはほとんどなく、ご症状からは「大腿骨骨頭壊死」の可能性を考えます。

「大腿骨骨頭壊死」は、外傷やそれ以外の原因で、股関節部の血流が障害されて、骨頭が死んでしまう病態です。

外傷以外の原因で一番多いものは、ステロイドの長期服用です。「大腿骨骨頭壊死」は初期の段階では、レントゲンでは異常が見つかりません。しかし、MRIという検査ですと、早期の異常が見つかります。

「大腿骨骨頭壊死」の場合は手術も必要になる場合がありますので、MRIの検査を受けられて異常がないかをまずご確認ください。


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