全身性エリテマトーデス(SLE)の病態(2)

寿命が尽きた細胞、感染細胞やガン細胞など排除される死細胞の除去機能が低下(マクロファージの貪食作用機能低下)するために、その死細胞に対する自己抗体が全身性エリテマトーデス(SLE)の発症に関与していることがマウスの実験などで明らかになっています。

マクロファージの貪食作用からもれた死細胞の核酸成分が抗原となって、最終的に1型インターフェロンが誘導されループス腎炎などの慢性炎症が起こります。

SLEでは、C3bなどの補体とよばれるタンパク質が低下します。C3bは炎症後の死細胞を処理する機能があります。この補体が少ないことは、排除されるべき死細胞の除去機能が低下することを意味しています。