全身性エリテマトーデス(SLE)悩み相談室
全身性エリテマトーデス(SLE)でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。
Q19.26歳女性で、SLEでステロイド治療中です。今回、妊娠14週目で流産しました。主治医は、SLEは流産の確率が高いと仰っています。ステロイド治療していても流産するのでしょうか?
A.SLEでは抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント、抗カルジオリピン抗体)が出現することがあります。
抗リン脂質抗体が出現するSLEでは、妊娠10週以降の習慣性流産が起こりやすくなります。
その理由としては以下のような機序が考えられています。
抗リン脂質抗体は私たちの血管(動脈、静脈)を攻撃し、血栓塞栓病変を作ります。胎盤を栄養する血管の血栓による循環障害のため胎児が育たなくなります。
したがって、抗リン脂質抗体を検査されてください。この値が高いと流産の可能性は高くなります。
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