全身性エリテマトーデス(SLE)悩み相談室

全身性エリテマトーデス(SLE)でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。

Q17.18歳の娘のことで相談です。SLEで定期的に病院を受診しています。主治医にも話しましたが、右の大腿部の関節の軽い痛みが3年前からありました。最近では、右足を動かすと痛みを感じるようです。おさえても痛くないようですが、歩くのに不自由しています。現在のプレドニンの内服治療だけで大丈夫でしょうか?

A.3年まえから徐々に大腿骨関節の痛みが出現し、現在では運動制限が出ておられているようです。これはSLEあるいはステロイド長期服用による大腿骨骨頭壊死と考えます。

大腿骨と骨盤の関節に位置する大腿骨頭は、関節内にある靭帯内および関節面に上行する細い動脈に栄養されています。

加齢とともに進行する動脈硬化によって、このような細い動脈は閉塞しますので、一般には高齢者に大腿骨骨頭壊死が起こり易くなります。

しかし、前述したようにSLEによる関節の炎症あるいは長期ステロイド服用によっても起こります。整形外科を受診され、今後の治療方針についてご相談してください。


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