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SLE(全身性エリテマトーデス)ニュース(18)


日本人の全身性エリテマトーデス(SLE)と関節リウマチの発症に関連する遺伝子領域は一部共有されている

日本人の関節リウマチ(RA)発症にかかわる9つの新たな遺伝子領域を発見したことが論文発表されました(Nat Genet 2012年3月25日オンライン版)。理化学研究所が、同研究所、東京大学、京都大学、東京女子医科大学を中心としたGARNETコンソーシアムによる共同研究において、既に報告されている36の遺伝子領域についても再評価したところ、14領域の関与が見いだされたといいます。

日本人の関節リウマチ(RA)患者、非関節リウマチ(RA)患者の合計4万7,926例のDNA試料から得られたもので、日本人の関節リウマチ(RA)発症に関連する遺伝子領域がほぼ同定されたことになるといいます。膠原病・自己免疫疾患の解析としては、これまでにない規模となりました。

これまで国内外で報告されてきた関節リウマチ(RA)発症に関与する36遺伝子領域の再評価から、今回検出された9領域と合わせて23遺伝子領域が日本人の関節リウマチ(RA)発症に関与していることが明らかになりました。

米ハーバード大学を中心とした欧米研究グループによる欧米人対象のメタ解析と比較したところ、23遺伝子領域のうち15遺伝子領域が共通し、8領域は欧米人での関連が不明だったことから、関節リウマチ(RA)遺伝因子は少なからず人種差があると考えられていました。

また全身性エリテマトーデス(SLE)やバセドウ病などの他の膠原病・自己免疫疾患の原因遺伝子と考えられる領域とも重なっていることも判明しています。こういった、遺伝的要因に現代社会の様々な環境因子が重なることで発症を引き起こすのです。今後は、環境因子の解析に重点を置かなければなりません。

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→解析対象のDNA試料は、これまで日本人で行われた3つのデータを用いた。関節リウマチ(RA)患者集団9,351例および非患者集団3万8,575例のヒトゲノム全体に分布する約200万個の一塩基多型(SNP)について、そのタイプ別頻度を統計学的に比較検討し、関節リウマチ(RA)の発症に関連するSNPを探索した。

また、解析により検出されたSNPの追認解析を行うため、別の患者集団5,277例と非患者集団2万1,684例と比較し、結果の再現性を確認した。

その結果、新規の遺伝子領域として関節リウマチ(RA)発症との関連が示されたのは、B3GNT2、ANXA3、CSF2、CD83、NFKBIE、ARID5B、PDE2A-ARAP1、PLD4、PTPN2の9つの領域であり、これらの領域に存在する遺伝子の多くは、リンパ球などの免疫系の細胞で発現していた。

さらに、9つの遺伝子領域における他の自己免疫疾患発症への関与を検討したところ、ANXA3遺伝子領域が全身性エリテマトーデス(SLE)と、B3GNT2およびARID5B遺伝子領域がバセドウ病とかかわっており、関節リウマチ(RA)と他の自己免疫疾患で原因となる遺伝子領域の一部が共有されていることが分かりました。

また、これまで国内外で報告されてきた関節リウマチ(RA)発症に関与する36遺伝子領域の再評価から、今回検出された9領域と合わせて23遺伝子領域が日本人の関節リウマチ(RA)発症に関与していることが明らかになりました。


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