成人を対象にノイラミニダーゼ阻害薬を用いた無作為化プラセボ対照試験の系統的レビュー・メタ解析を行った結果が論文報告されました(BMJ. 2009;339:b5106)。
その結果、タミフル、リレンザをはじめとするノイラミニダーゼ阻害薬はインフルエ ンザ様疾患や無症候性インフルエンザの予防、インフルエンザ下気道感染の合併には効果が見られないという結果がでました。ただし、インフルエンザ症状の抑制にはある程度の有効性を示したとようです。
WHOのH1N1インフルエンザ治療の改訂版ガイドラインでは、インフルエンザ様症状があるリスク患者にはできるだけ早く抗ウイルス薬を投与することが強く奨められていますが、予防効果がないので過剰診療になるのではないでしょうか?特にタミフルの小児への投与は脳への副作用を考えるとWHOの判断は大いに疑問符がつきますね。