インフルエンザ感染の治療は、予防(予防はすでに治療です)と自己治癒力を高めることに集約されます。
インフルエンザウイルスによっておこされる急性の炎症反応により酸化ストレスが増加すると関節や脳(インフルエンザ脳症)にまで炎症が及びます。これは白血球のサイトカインなどの炎症性物質によるものです(また解熱剤による脳症もあります)。
ですから炎症を拡大させないためにも、早期にインフルエンザウイルスを閉じ込めることが必要です。また、予防、治療として「予防原則」に従って、自己治癒力を低下させるような生活習慣を改善していく必要があります。これを実行しているとワクチンや抗インフルエンザ薬などはまったく必要ではございません。
インフルエンザ感染の治療の概要は、
この治療方針はインフルエンザウイルス感染自然治療のゴールデンスタンダードです。インフルエンザウイルスの種類(鳥インフルエンザ、ブタインフルエンザ、季節性インフルエンザ)に関らず優れた自己治癒促進療法です。
1976年、ニュージャージーでH1N1型の新型インフルエンザAが流行しました。この事態を憂慮した米国政府は、早急にワクチンを開発し、4000万人以上に接種しましたが、ギラン・バレー症候群という神経系の副作用(亡くなった大原麗子さんの病気です)が多発し、ワクチン接種は中止されました。この件は様々なメディアで報道され、当時のニクソン大統領は議会で責任追及、CDC長官は更迭されました。
この事件に関しては、後日、多くの研究者が検証し、さまざまな問題点が明らかになっています。例えば、ギラン・バレー症候群の発生率は100万人あたり、ワクチン接種していない集団で0.97人、ワクチン接種した成人の集団で4.9~11.7人でした。この事実は、新しく開発された新型インフルエンザワクチンが、「危険」であること を意味しています。