結論から申し上げましょう。季節性インフルエンザワクチンには、あまり予防効果はありません。
重症化を防ぐ可能性があると言われていますが、それも100%ではありません。その効果は、ワクチンの型が合っていない場合10〜30%、型が合っていても40〜80%程度と言われています。
ちなみに厚労省の予防接種法では、季節性インフルエンザワクチンの有効性を認めて予防接種法に位置づけているのは、65歳以上と基礎疾患のある人だけです。
新型インフルエンザワクチンに関しては、有効性も安全性もまったく分かりません。これから臨床実験的に副作用や有効性といったデータが蓄積されていくという段階です。
季節性インフルエンザワクチンの副作用は、毎年2〜5人に後遺症が報告されています。添付文書にはギラン・バレー症候群や急性散在性脳脊髄炎(ADEM)という神経系の病気が記載されていますが、1967年米国での豚インフルエンザワクチンではギラン・バレー症候群での死亡者が50人となっています。
仮に、副作用 の頻度が0.01%〜0.001%程度であったとしても、数千万人にワクチンを接種すれば、数百人〜数千人に副作用が起こる計算になります。インフルエンザは健康人であれば自然治癒する病気であることを考慮するとベフィットよりリスクが高いと私は考えています。医薬品会社の影響の強いWHOでさえも、ワクチンを大規模に接種すれば、副作用は避けられないと明言しています。