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自己免疫疾患の原因2

自己免疫疾患は自己の組織に慢性炎症が起こる疾患です。

現在想定されている自己免疫疾患の原因仮説をご紹介いたします。

トレードオフ説

自己免疫疾患は老化の代償として起こるという考えです。私たち人類を含めた生物は、子孫を残すという本能があります。有史以来の歴史が教示するところでは、私たちの生存を最も脅かしてきたものは、戦争や飢餓ではなく「感染症」でした。

天然痘、ぺスト、麻疹、おたふく風邪、インフルエンザなどの感染症は文明圏はおろか世界各地で一度移植されると、ほとんどの人口を壊滅的に削減してきました。

その「感染症」に対して作動する自己治癒力は、「免疫系」です。この「免疫系」が強くはたらくほど、感染原因を素早く除去することができます。これは生殖可能な若い時期には「感染」に対して有効に働きます。

しかし、強い「免疫系」は諸刃の剣です。外敵に強力に働く力は一度自分に向けられると持続的な慢性炎症を起こします。老化したり、感染したりして変性した自分の細胞は外敵とみなされるために、強い免疫反応が起こります。これが若い時の感染防御とそれ以降の自己免疫疾患のトレードオフ説です。

自己免疫疾患の原因3

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