<インフルエンザ医学最新ニュース16>

新型インフルワクチンに副作用の疑い

世界保健機関(WHO)は8日、英製薬大手グラクソ・スミスクライン社が製造した新型インフルエンザ用ワクチンの接種を受けた若年層が突然、睡眠状態になるケースが少なくとも12か国で報告されたと発表しました(日本は含まれていません。報告がないだけの可能性があります)。

WHOの専門委員会は因果関係について調査を進めていると発表しています。

問題になっているのは、同社のワクチン「パンデムリックス」。フィンランドでは2009〜10年にこのワクチンを接種された4〜19歳の若年層に、「ナルコレプシー」と呼ばれる発作的な睡眠状態に陥った症例が、接種を受けていないグループより約9倍多く発生したと報告されています。

日本は10年、同社から新型用のワクチンを緊急輸入しましたが、カナダの工場で製造された別のワクチンで、同様の副作用は報告されていません。「ナルコレプシー」は脳の機能障害ですから、新型用のワクチンが中枢神経に何らかの作用をする物質を含んでいるということです。実験なのか偶然なのか決して明らかにされることはないでしょう。

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