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自己免疫疾患のQ&A

自己免疫疾患でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。

Q9.45歳の女性です。1週間前から全身疲労感があり、肩や太ももに力が入りません。階段を上るのがつらく、椅子から立ちあがることのやっとの思いです。現在病院での検査結果待ちですが、医師からはホルモンの異常や医薬品の副作用の可能性もあるが、自己免疫疾患の可能性が高いと言われました。この時点ではどのような病気が考えられるのでしょうか?

A.肩や大腿部など体幹に近い筋肉が弱っておられることから、自己免疫疾患の中では多発性筋炎、皮膚筋炎が最も考えられる筋肉の慢性炎症疾患です。40〜50歳の女性に起こり、血液の炎症反応やクレアチニンカイネースという酵素の値が上昇いたします。

そのほか、重症筋無力症という自己免疫疾患も候補として挙がります。重症筋無力症は、夕方になるほど脱力が強くなります。

医薬品の副作用では高脂血症の薬のスタチン製剤、向精神薬、アルコールなどで筋肉が損傷を受けるため同じような症状が起こります。これらの医薬品を服用されていないかをチェックしてください。

ホルモンの異常としては、甲状腺機能低下症による脱力が考えられます。この場合は、血液中の甲状腺ホルモン値を調べるとすぐに診断がつきます。

現段階では以上の病態を考えます。

結果がお分かりになりましたら、再度ご連絡ください。

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