自己免疫疾患のQ&A
自己免疫疾患でお悩みの多くの方から当研究所に寄せられたご相談内容の一部を掲載いたします(個人情報は抹消しております)。ご自分の今後の治療にご活用頂けたら幸いです。
Q5.56歳の女性です。強皮症と診断され、ステロイド治療を受けています。関最近になって息切れがひどく、足のむくみも気になります。前回の検査では肺に水が貯まっていると言われました。ステロイドを増量したことが関係しているのでしょうか?どうしたら良いでしょうか?
A.現在の息切れ、浮腫、胸水からは典型的な心不全症状が出現していると考えます。
強皮症の慢性炎症が心臓を包む膜(心膜)に及ぶことで心臓全体が硬くなり、十分拡張することができなくなります。
一種の拘束を受けたような形になります。心臓が十分広がらないと、全身の静脈が心臓に還ることができなくなるため、全身の臓器で血液が渋滞いたします。
したがって、今回のご症状はステロイドの増量によるものではなく、強皮症の心膜炎による心不全症状と考えます。
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