強皮症(きょうひしょう)
強皮症は、皮下に炎症が起こるために、皮膚が線維みたいに硬くなる病気です。実際は、皮膚は傷つきやすく決して硬くなるわけではありません。
血管、肺、消化管にも炎症が及び、同じく線維のようになります。
特に肺に炎症がおよぶと「間質性肺炎」となり、強皮症の患者さんにとっては致死的です。
強皮症の疫学
- 日本では人口10万人あたり10人
- 男女比は1:10で女性に多い
強皮症の症状
- 初期症状:レイノー現象(氷水に指を入れたときに起こるような変化)や手指の腫れ
- →皮膚の硬化症状(症状は指から体幹へ徐々に進む)
- 関節症状として筋肉痛
- 内臓症状は下記のとおり
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- 飲み込みにくくなる、胸焼けがする
原因として食道の壁が線維みたいになることによる。
胃酸が逆流する為 - 便秘症状
小腸〜大腸が線維みたいに硬くなるために、腸が動かない - 呼吸器症状
肺のガス交換をしている肺胞を包む間質が線維のように硬くなります。肺の袋が十分膨らめないために、酸素不足になります。また肺の袋を取り巻く血管も線維のように硬くなりますので、酸素不足が加速されます。これを「間質性肺炎」といいます。 - 他の内臓症状
- 心不全(肺へ出る血管が硬くなる。心臓の筋肉そのものが線維のように硬くなる)
- 不全(腎臓を流れる血管が硬くなり血の流れが悪くなるので、腎臓を栄養できなくなる。)
- 飲み込みにくくなる、胸焼けがする
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