ほとんどの医薬品は肝臓、腎臓、肺、腸管などの臓器で代謝されて、排泄しやすい水溶性になります。したがって、体内の水分が非常に重要になります。脱水であれば、医薬品の代謝物の排泄が滞るために、副作用が起こります。
ほとんどの医薬品が代謝されると薬効のない代謝産物になり、排泄されます。しかし、なんらかの薬理作用をもつ代謝産物が産生される場合があります。たとえば、睡眠薬、抗不安薬とよばれるベンゾダイアゼピン系薬物にジアゼパム(セルシン)があります。これは代謝された産物が長期作用型の中枢神経抑制薬となります。
また薬理作用がないプロドラッグが代謝されてはじめて薬理作用をもつ医薬品となるように設計されたものもあります。
生体内では医薬品の大半は肝臓で代謝されますが、大別して2つの過程に分かれます。
腎臓で尿として排泄されます。血液中のタンパク質と結合している薬剤は尿として排泄されません。腎臓の血流量や腎臓の機能によって医薬品の排泄量が変化します。当然、腎臓の機能が障害されていれば、医薬品あるいはその代謝物が蓄積することになります。
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