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「炭水化物」中心の食生活は認知症リスクを高める可能性

炭水化物からのカロリー摂取率が高く、脂質およびタンパク質からの摂取率が低い高齢者では、軽度認知障害(MCI)または認知症の発症リスクが増加する可能性が示唆されました。(J Alzheimers Dis誌オンライン版2012年7月17日号)。

炭水化物、特に現在の精製糖類、甘味料、小麦、コメ製品、加工食品がガンを含めあらゆる慢性病の元凶になっていることを複数の研究結果で示されて来ました。認知症も脳の慢性炎症によって脳細胞が死滅することで起こります。したがって、慢性炎症を起こす炭水化物の過剰摂取は認知症の原因となることは間違いないでしょう。

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→高齢者(年齢中央値:79.5歳)を対象とした集団ベースの前向きコホート研究により、毎日の総カロリーにおける主要な栄養素の割合と軽度認知障害(MCI)または認知症の発症との関係を調査した。追跡期間の中央値は3.7年(四分位数間範囲:2.5-3.9)。認知機能はベースラインおよび15ヵ月ごとの臨床認知機能評価法(CDR)スケール、神経学的評価、神経心理学テストにより評価した。カロリー摂取については、試験開始前に128項目に及ぶ食物に関するアンケートを実施し、1日の総カロリーや主栄養素摂取量を既成のデータベースを用い算出した。主栄養素摂取量は1日総カロリー当たりのタンパク質、炭水化物、総脂質の割合として計算された。

主な結果は以下のとおり。

  • 試験開始前に認知機能が正常であった937名のうち、200名はMCIまたは認知症であると診断された。
  • MCIまたは認知症のリスクは、炭水化物の摂取割合が高い方で上昇し(上位四分位ハザード比:1.89、95%信頼区間:[1.17~3.06]、p=0.004)、脂質の摂取割合が高い方(0.56 [0.34~0.91]、p=0.03)やタンパク質の摂取割合が高い方(0.79 [0.52~1.20]、p=0.03)では減少した。
  • 炭水化物からのカロリー摂取率が高く、脂質およびタンパク質からの摂取率が低い高齢者では、MCIまたは認知症の発症リスクが増加する可能性が示唆された。


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