片頭痛（偏頭痛）の治療２―現代医療の薬物治療

現代医療の片頭痛（偏頭痛）の治療の主役は薬物投与です

消炎鎮痛剤が効果ない片頭痛（偏頭痛）に対しては、従来からエルゴタミン製剤が使用されていました。

しかし、エルゴタミン製剤などの急性期治療薬は，まぶしさや目のかすみといった視覚性前兆の発現期，つまり発作前に内服しなければ，十分な効果を発揮できませんでした。

現在はスマトリプタンをはじめとするトリプタン製剤が第一選択となっています。これは血管や痛みを感じる三叉神経のセロトニン受容体に結合して、血管の急激な拡張を抑えるという触れ込みです。

副作用として悪心・嘔吐、頭頸部、胸部、四肢などの不快感、しびれ感、異常感覚、熱感などがあります。心臓の冠動脈血管も弱いながらも収縮させる働きがあるために虚血性心臓疾患の人には使われません。

やはり効果がある医薬品は、必ず反作用（副作用）があるため、医薬品を使用するときにはメリット（作用）がデメリット（副作用）を上回るときに限って使用することが望ましいでしょう。あとは、新しい医薬品は長期的使用に伴う副作用のデータが不足していますので、安全性は時間をかけて検討する必要があります。

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