本文へジャンプ

頭痛の治療について1


薬物治療の注意点

現代医療の頭痛の治療は対処療法しかありません。対処療法治療に用いられるのが消炎鎮痛剤(NSAIDs)です。

代表的な消炎鎮痛剤(NSAIDs)は、 イブプロフェン、ジクロフェナク(ボルタレン)、ナプロキサン(ナイキサン)、ロキソニン、セレコキシブ(関節リウマチに適応)などがあります。

今までこれらの消炎鎮痛剤は胃潰瘍、肝臓・腎臓障害、心筋梗塞を起こすことがあるために慎重投与となっています。しかし、最近、健康人に対する消炎鎮痛剤(NSAIDs )の使用が心筋梗塞や死亡のリスクを上昇させることが、デンマークの大規模コホート研究により示唆されました ( Clin Pharmacol Ther 11/5 電子版)。

これは健康人に短期間( 9-34 日間)、低用量の消炎鎮痛剤(NSAIDs )を投与したものです。その結果を示します。

  • セレコキシブ、ジクロフェナクでは、用量依存的なリスクの増大がみられた
  • 30 〜 50 歳に限れば、イブプロフェン、ジクロフェナク(ボルタレン)、ナプロキサン(ナイキサン)、セレコキシブにおいて、用量依存的に有意なリスク増大が認められた。

頭痛の外来治療では対処療法のために、安易に消炎鎮痛剤が出されますが、その副作用は頭痛よりもはるかに重大なものです。


■本情報・記事の著作権は全て崎谷研究所に帰属します。許可なく複製及び転載などすることを固く禁じます。無断複製、転載及び配信は損害賠償、著作権法の罰則の対象となります。

ページトップへ