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低カロリーダイエットはかえって体重を増やす

カロリーを制限するダイエットが、体重の低下やその維持を逆に難しくしている可能性があるという研究結果が医学誌「Psychosomatic Medicine(心身医学)」オンライン版2010年4月5日)に発表されました。

今回の研究では、女性121人を無作為に4群に割り付け、第1群は摂取カロリーを記録しながら1日1,200カロリー(kcal)を維持、第2群は普段通りの食事をして、摂取カロリーを記録。第3群は1日1,200カロリーに制限したが記録はせず、第4群は普段通りの食事を摂り、記録もしませんでした。3週間にわたる試験の開始時と終了時に、各被験者のコルチゾールおよびストレスの値を測定した結果、カロリー制限群にコルチゾール値の増大がみられたほか、カロリーの記録も女性の感じるストレスを増大させていることが判明しました。

摂取カロリーを減らすと、ストレスホルモンであるコルチゾールの産生が増大し、腹部脂肪の増加につながることが判明しています。

米国では「ニュートリシステムNutrisystem」や「ジェニー・クレイグJenny Craig」などのダイエットプログラムを利用してもコルチゾールの増大がもたらされ、成人の47%が常にダイエットに取り組んでいるが、64%は元の体重以上にリバウンドしてしまうといいます。

元来、体重減少は、摂取するよりも多くのカロリーを燃焼することでもたらされ、厳格なカロリー制限、気まぐれなダイエット、薬によるダイエット、デトックスなどの減量法はうまくいかず、体重が減ったとしてもさらにまた増えてしまうことが多いことが懸念されます。最良の方法は、健康によいさまざまな食品の摂取、運動、食生活といった健康的な生活習慣を取り入れることです。低カロリーを謳った商品にはご注意を。

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