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長寿には適切な蛋白質摂取を

健康的な加齢にはカロリー制限ではなく、蛋白質を適切に組み合わせて摂取することが必要であることが報告されました(Nature(2009; 462: 1061-1064)。

ミバエやマウスの実験では食餌制限により寿命は延びますが、生殖能力が減少するという副作用もあることがわかっています。メスのミバエでは摂取カロリーが低下すると産卵の頻度が減少しますが、生殖可能期間は延長します。

必須栄養素は生殖ではなく、まず生存のために使われるという生物の進化的特徴を表していると考えられます。

今回の研究では、メスのミバエの食餌を調節し、特定の栄養素やカロリー制限が健康増進につながるか否かが調べられました。ビタミン、脂質、アミノ酸といった主要栄養素の量を変えた食餌(イースト、砂糖、水を含む)をミバエに与えたところ、生殖能力はアミノ酸の種類や量の組み合わせに影響されることがわかりました。そのなかでも、必須アミノ酸のメチオニンが、生殖能力を抑制せずに寿命を延長するうえで非常に重要であることが示されました。他の栄養素による影響は、ほとんどあるいは全く見られませんでした。

今回の研究では、メスのミバエの食餌を調節し、特定の栄養素やカロリー制限が健康増進につながるか否かが調べられました。ビタミン、脂質、アミノ酸といった主要栄養素の量を変えた食餌(イースト、砂糖、水を含む)をミバエに与えたところ、生殖能力はアミノ酸の種類や量の組み合わせに影響されることがわかりました。そのなかでも、必須アミノ酸のメチオニンが、生殖能力を抑制せずに寿命を延長するうえで非常に重要であることが示されました。他の栄養素による影響は、ほとんどあるいは全く見られませんでした。

メチオニンはメチレーションという遺伝子のスイッチオン/オフを決定する働きに必須のアミノ酸です。非常に興味のつきない研究成果でした。

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