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皮膚剥離で加齢肌を改善

皮膚剥離(microdermabrasion)は、米国でも皮膚を若返らせる方法として人気があるようです。具体的にはしわ、萎縮性のざ瘡瘢痕、色素沈着症などの皮膚の老化が表れる外見を改善するということで皮膚のアンチエイジング法として評価されています。

ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)のDarius J. Karimipour博士らは、目の粗いダイヤモンドをヘッドに装着した器具による皮膚剥離(microdermabrasion)は、創傷治癒プロセス における皮膚再生と同様に高齢者の皮膚の分子変化を誘発するようであるとの研究結果を発表しました(Archives of Dermatology(2009; 145: 1114-1122))。

ダイヤモンドなどの硬い微粒子を使用して皮膚をピーリングする。同博士らはmicrodermabrasionの施行前、4時間後、14日後の皮膚の生検標本の生化学分析を行いました。研究には腕の皮膚が日焼けで 傷んでいる成人(50〜83歳)40例が参加しました。参加者はダイヤモンドを散りばめた非常に目の粗いハンドピースまたは中等度に目の粗いハンドピースのいずれかによってmicrodermabrasionを受けました。

非常に目の粗いハンドピースを使用したmicrodermabrasionにより、創傷治癒と皮膚再生に関連した多種類の物質の産生が増加しました。 これらの物質には、皮膚外層の損傷に反応することが知られているサイトケラチン16、抗微生物ペプチド、皮膚の構造蛋白質を分解して再生を助けるマトリックス・メタロプロテイナーゼ、さらにコラーゲンの産生経路を形成するコラーゲン前駆体などの物質が含まれていたようです。

一方、中等度に目の粗いハンドピースによるmicrodermabrasionを受けた群では、皮膚のこうした分子変化は観察されませんでした。全例は短時間の皮膚の発赤を示したが、全般的に2時間未満で消失しました。

自己治癒力を利用した皮膚のアンチエイジング法ですね。この結果からも、組織にはある程度のストレスがないと細胞の新陳代謝が活性化しないことが分かりますね。人間には生きていく上である程度のストレスが必須ということでしょう。

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